前回紹介したような、
ステレオタイプ的な勘違いを
追い求めてしまうあまりに感じる
うわべの幸福感に惑わされず、
本当に自分らしい人生を手に入れるためには、
どうすれば良いのでしょうか。
やはり、
それにはまず、本来の
自分をしっかりと見つめ、
その本質を理解することが大切なのです。
つまり、
その1つの方法として、
性格心理学を学ぶことなのです。
これから詳しく紹介する、
ユングさんの心理機能、そして MBTI
ひとつのきっかけになるでしょう。
それぞれの性格を見ていく前に、
今回は 「個性化」という、ユングさんが
提唱した言葉を理解しましょう。
簡単に言えば、その人が
「本来そうなるであろう究極の自分」
になっていくことであり、
その本来の自分になる道のりを
ユングさんは
「個性化の過程」
(individuation process)
と言いました。
本来の自分自身になるためには、
まず自分自身の内側を
見つめる必要があります。
自分を見つめる作業…
世間では大袈裟なことのように
捉えられている節がありますね。
ギャップに苦しむ現代社会
宗教的な内観、
精神医療にかかるなど。。
しかし、こうした自分を知る作業は
ストレスに押しつぶされて
カウンセリングに通うような
苦しみを抱える人だけに
必要なわけではありません。
一見、苦しみや不安とは無縁に
暮らしている人にとっても
非常に重要な作業なのです。
個人的には、人間であれば、
誰しもが必要な作業だと感じています。
それほど、現代社会は、
世間のイメージと自分らしさに
ギャップを感じやすい社会です。
例えば、
職場や学校のサークルでも、
近所のホームパーティでも、
コンパや飲み会であっても、
そういった賑やかな場に出席した後、
精神的に疲れたり、虚しさを
感じる人もいると思います。
そういう人は、
「一人でお酒を飲むなんて
寂しいしつまらない!
大勢でワイワイ飲むお酒は
健康的で楽しい!!」
といったステレオタイプ的な
一般論に疑問を抱かずに、
「楽しいはずだ」と
思い込んでいるだけかもしれません。
その人の本当の性格にとっては
仲間とワイワイ騒ぐ飲み会よりも
一人でゆっくりグラスを傾ける
飲み方の方が、
合っているのかもしれません。
逆に、一人で閉じこもり
「自分は誰かとつるむ必要なんてない!
一人で生きていける」
と孤独に頑張っていても、
本当は仲間と協力して何かを
成し遂げるのが得意なこともあります。
自分を見失うストレス
本当の自分を知らずに、勘違いした
自分の思い込みを続けることで、
じわじわと精神的なダメージが
積み重なるかもしれません。
こうしたストレスは自分を傷つける
だけでなく、社会で生きる上で
才能を発揮しにくい状況も生みます。
活動的で人気者と友人との付き合いを
どこかでしんどいと思っている人がいて、
そういう人は、本当は穏やかで
物静かな友人と波長があう性格なのに、
そもそも友人選びを間違っていることから
一緒にいても気分が落ち着かない。。
本来の自分と擬似的な自分の間に、
人生は振り回されてしまいます。
それに気づかないために、
「人気者と仲良くやってるのに辛い、、
なんて、自分はおかしいのだろうか。。」
と自分に非があるかのように勘違いし、
自信をなくしてしまうこともあります。
このように、
自分に合わない人間関係、仕事、恋愛、
生き方を選択してしまっているがために、
なんとなく憂鬱で、居心地の悪い
思いをしながら生きている人は
たくさんいるのです。
むしろ、自分にとって常に
最適な選択をしている人の方が
少なくないかもしれません。
個性化の過程
仕事がうまくいかない、
結婚恋愛でうまくいかない、
勉強や趣味がはかどらない。。
それが自分自身を知らないが故、
と気付く人はなかなかいません。
多くの人が、自分の性格や本来の
特質を真正面から受け止め、
まっすぐに理解する作業をしないまま
生きているからなのでしょう。
確かに自分を見つめるということは、
心理的に重苦しい作業かもしれません。
こうしたきっかけは普通に生きていて
なかなか与えられないこともあります。
自分自身の心の内側を見つめる
作業は簡単ではありません。
覗きたくない本心や、他人にあまり見せたくない
本来の姿と向かい合うこともあります。
けれど本来の自分の声に耳を傾けず
本当に自分にあった生き方を見つける
ことはできないのです。
ユングはこのような本当の自分を見つめ、
自分らしく生きていくようになることを
「個性化の過程」と呼び、
重視しています。
そして、
この個性化の過程が行われていなかったり、
なんらかの理由で行き詰まってしまった時、
心の不調や病が生じると指摘しています。
心理的な症状を訴える人々が増えている今の時代、
この自分を見つめるプロセスは、
より一層必要なものとなるでしょう。


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