宇宙は二元論でなく三元論?カバラやキリスト教に見る3の法則

性格パターンと人間理解の極意

前回までに紹介したように、

エニアグラムは本来心理ツールとしてでなく、
スピリチュアルな英知を求める
哲学的な要素があったわけです。

では…

エニアグラムを通じて我々は
神にたどり着く事ができるか?

仏教でいう悟りの境地にたどり着けるのか?

…私のような凡人には分かりません。

ただ、

他の性格分析ツールと違い、
エニアグラムには特別な意味を
やはり感じるものです。

古代から人間はその英知を普遍な
シンボルとして残してきたようです。

例えば、

「3」という数字に神聖さを見いだすのは、
人間特有の特徴かもしれません。

そしてエニアグラムの図形にも、

あらゆる存在を司る3つの聖なる法則を表す、
3つの部分からなるものである。

とグルジェフは説明したのです。

それぞれ見ていきましょう。

エニアグラム「円の法則」

まず最初の法則は、

「円」の法則です。

エニアグラムの外側を示す図形です。

もちろん性格判断としても
意味のあるものなのですが、

円というのは普遍的シンボルであり、
ほぼ全ての文化で使われるものです。

円というシンボルは、

一体性、全体性、調和を指し、

「神は1つなり」

という考えを象徴する
シンボルと考えられています。

また円は、

「永遠なるもの」

の象徴するシンボルでもあります。

これは、

主に西洋の宗教哲学、

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教で
見られる特徴でもあります。

梵我一如、悟りの境地など東洋の哲学
にももちろん見られる概念です。

一定のパターンに従い繰り返される循環の輪。

永遠の円環の中、自分を知ることの道で、
自分を格闘していくことにより上昇する
螺旋状の円環の中大いなる1なるものへの到達。

これを性格をきっかけに一歩ずつ進んでいくのです。

エニアグラム「3の法則」

エニアグラムの図形にはさらに、

その円の中に三角形を見いだせます。

これはキリスト教でトリニティ

つまり、

「父と子と聖霊」

という三位一体を指します。

同じように、

ユダヤ教の神秘主義的系譜である

カバラにおいては、

神はは初め宇宙において、

3つの球(セフィロト)である

「ケテル」
「ビナー」
「コクマ」

として現れると教えます。

この3つは、

カバラの代表的シンボル

生命の樹から来ています。

東洋の宗教哲学でも、
3の法則は見いだせます。

仏教では

仏、法、僧

ヒンドゥー教では、

ビシュヌ、ブラフマー、シヴァ。

道教のタオの教えでは

天地人

として語られています。

科学的にも

酸性、アルカリ性、中性

と知られる概念ですが、

洋の東西を問わず、

ほぼ主要な世界的宗教で、

宇宙は現代の西洋の理論の多くが
説いているような

二元論ではなく、

三要素の現れであると教えるのは、
非常に興味深いものです。

3つの要素を見ると世界が変わる

私たちが現実に対する見方は、

通常、対になるものに基づきます。

善と悪、
白と黒、
男と女、
西洋と東洋、
大人と子供、
内向と外向

…などという具合です。

しかし古代の伝統思想を見ると

白と黒だけでなく、
そこにグレーの灰色を見出すのです。

ここに人間と機械を分かつ秘密がありそうです。

男と女だけでなく中性が存在するのも
この世の法則の1つかもしれません。

人間のあらゆる感覚や認識は、
肯定と否定、快と不快、快感と痛み
と二分されているのが興味深いです。

そして、それを意識的に見るとそこに
繊細なニュアンスが存在することに気づきます。

善悪、良い悪い、痛い気持ちい。。

とバッサリ2つに分けるのは機械です。

その中に3元性を見出せるのが
人間の意識の力なのです。

そしてグルジェフはこの現象を
「3の法則」と読んだのです。

つまり、

存在するものは全て、
3つの力の相互作用の結果である。
(特定の状況や次元でそれが何であれ)

と述べたのです。

世界が善悪で割り切れない、
バランスとニュアンスの世界が存在するのです。

もし性格であっても、2元論であれば、
良い性格と悪い性格に分かれるでしょう。

しかし、現実にそういったものはありません。

現代の物理学でも
この教えを裏付ける考え方があります。

原子は、

陽子、電子、中性子から成り立ちます。

そして、

かつて考えられたような

「自然の4つの基本的な力」
というよりも、

実際には3つ

強い力、弱い力、電磁力

しかないのではないかという事を
物理学は今発見しているのです。

もちろん、性格分析においても
この3つの法則は大事です。

固定された性格を知る以上に
こうした動きに注目するのが、

エニアグラムが他の性格分析ツールと
全く違う部分なのです。

ニュートラル、ストレス、リラックス時と
エニアグラムでは3方向のエネルギーの
流れを重視するわけです。

エニアグラム「7の法則」

そして、エニアグラム図形の3つ目の特徴が、

「変六角形」でしょう。

グルジェフが7の法則と呼んだものの象徴です。

この法則は、

時間の経過における
プロセスと展開に関わっています。

何も止まるものはなく、
あらゆるものは動き、別のものになっていく、

この流れを意味します。

一定の状態から動かないとされる
岩や星ですら、最終的には変化します。

あらゆるものがそれ自体の性質と
それらに働きかけている力に応じた
予測可能な法則の中で、

変化し、再生し、進化、あるいは退化します。

曜日、元素表、音楽のオクターブなど
すべて七の法則に基づきます。

つまり、

こうした3つの要素、

円、三角形、変六角形

を1つにしたものが、
エニアグラムなのです。

物事の全体性、
三つの力の相互作用、

そして時間の経過における
進展や変化を表すシンボルなのです。

こうして考えると、エニアグラムはやはり
ただの性格分析ツールではないことが分かります。

このツールをどう使いこなすか?

やはりそれは各人の力量によるものなのでしょう。

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