前回、
ジョギングやランニングの
健康へのデメリットを
見てきたわけですが、
そのカギを握るのが
自律神経の仕組みです。
活動のために
交感神経というのは日中に、
休息の為に、
副交感神経は夕方から夜にかけて
優位になるというのは、
周知の事実でしょうが、
24時間の中でそれぞれの優位性が
切り替わるタイミングがある
というのも興味深い所です。
「走る」という呼吸が上がる、
交感神経が優位になる激しい運動を
早朝の時間にするというのは
どういった影響があるでしょうか。
交感神経と副交感神経のバランス
人の体というのは、
12時間単位で交感神経と
副交感神経の優位性が入れ替わるとされ、
交感神経は日の出と共に上がり始め、
起床時から12時間を目安として
副交感神経優位へと切り替わります。
もちろん人それぞれでしょうが、
早朝にランニングやジョギングを
する人というのは、
比較的起きてすぐに走るという
パターンが多いのではないでしょうか。
仕事や学校が始まる始業時間の
前に運動をしておこう、
というのは忙しい現代人の
ライフスタイルとして
納得できる話です。
人の体は早朝に
交感神経が優位になります。
さらに運動をすれば交感神経が
優位になって行きます。
つまり、
朝というのはこれから活動期に
入って行くわけですから、
ちょうどこのタイミングで
交感神経をアップさせるのは
一見良いように感じます。
運動の効果を発揮できそうに
思われます。
早朝ランニングは逆効果?
しかし…です。
実際には早朝のランニングは
心身に逆効果になるのです。
ここで重要なことは、
前回もお伝えした「呼吸」です。
軽い運動ならいざしらず、
ランニングなど激しい運動で
呼吸が速くなればなるほど、
交感神経が優位になり、
副交感神経とのバランスが
崩れて行ってしまうのです。
復習になりますが、
活動期である日中は交感神経が
優位であればあるほどよい、
…のではなく、
常に副交感神経とほどよい
バランスであることが、
健康にとっても集中力など
パフォーマンスにとっても
望ましいことなのです。
両者のバランスが崩れると、
パフォーマンスが落ちてしまいます。
早朝からわざわざそのバランスを
崩すような強度の走りをする事は、
その日一日を台無しにしてしまっている
と言っても過言ではありません。
さらにそれが習慣がすれば
不調を抱えることも珍しくありません。
早朝のランニングが爽快なのはなぜ?
ランニングは早朝であるほど
逆効果になってしまう…
しかし、そう言われても、
朝に走る人たちの中には、
運動後の爽快感を口にし、
実際に体感して体の感覚として
効果を感じているので、
こうしたメカニズムに対して
納得できないと感じる人も
少なくないかもしれません。
確かに覚醒レベルは上がり、
頭もスッキリするでしょう。
しかしこうした効果は、
自律神経とは違うメカニズム
なのです。
いわゆるランナーズハイと
呼ばれる現象ですが、
そもそも早朝に限らず、
走ることで同じ生理現象として
起きるのが、
走り始めたときは呼吸も苦しく、
体の動きも鈍いです。
でも走り続けるとだいたい
10分前後で呼吸循環器系が
その状態に順応してきます。
すると呼吸も楽になってきます。
それに比例して体温も上がり、
次第に体の動きも良くなります。
これが私たち人体に普通に
起きる反応なのです。
さらにランニングやジョギングなど
長く走り続けることで、
頭がスッキリして爽快感を
感じるのは、
脳内物質の働きなのです。
ランニングの与える体へのストレス
脳内麻薬と言われる
エンドルフィンやアドレナリン
などが放出することで、
快感物質が体を巡ります。
これは覚醒作用があるので、
早朝にランニングをする事に
病み付きになってしまうのです。
アドレナリンというのは
一言で言えば、
ストレス抑制ホルモンです。
なぜランニングをすることで
ストレス抑制ホルモンが
放出されるのかと言えば、
走ることが身体にとって苦痛、
ストレスだからです。
もう少し正確に言えば、
そのときの運動強度が身体にとって
ストレスになるレベルだった
ということです。
このストレスが体に与える
影響も計り知れません。
交感神経と副交感神経の
バランスを崩してしまうだけでなく、
早朝ランニングは色々な観点から
見てデメリットが多いのです。
これも心身の健康にとって
逆効果をもたらす原因の一つです。
体に負荷をかけることが
仕事であるアスリートならいざ知らず、
我々一般のビジネスパーソンが
そこまでストレスを与えることは
健康に効果的とは言えません。
かく言う私自身が、 以前、
早朝ランニング組の一人でした。
そこで感じる爽快感を健康への道と
勘違いしていたわけです。
早朝にランニングをしている人は、
自分の体に注意を払い、
走る人と走らない日の
その日一日のパフォーマンスの違いを
見つめてみてはいかがでしょうか。
何かしら気づきがあるかもしれません。


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