歴史を振り返ってもソ連時代から、
それ以前、そしてそれ以降、
現代に至るまで、
世界に影響力を持ち続ける国、
日本は特に隣国として
いつも関わっていますが、
国民の多くはそのイメージを
あまり持っていなかったりします。
現代においてユダヤ人が活躍する場は
アメリカや西ヨーロッパだけでなく、
ロシアでも同様です。
ロシアでは歴史的に
「ポグロム」 と呼ばれる、
「破滅・破壊」を意味する言葉で、
ユダヤ人に対し行なわれる
集団的迫害行為が行われてきた
歴史があります。
特に1903年から1906年にかけての
ユダヤ人襲撃がユダヤ人の国外脱出の
引きがねとなり、
これがシオニズム運動を招くことに
なったきっかけといわれています。
旧ソ連の共産主義や宗教弾圧、
そしてソ連崩壊後の大量の移民
というのも大きな影響があります。
またロシア、東欧からアメリカに移住した
多くのユダヤ人がハリウッド映画会社を
作っています。
また、
ラスベガスにギャンブル王国を作った
歴史に名を残すギャング、
マイヤー・ランスキーもロシア出身の
ユダヤ人でその後アメリカに移住しました。
ラスベガスの真っ赤なライトアップで
有名なホテルフラミンゴは
彼によるものです。
一方で、
ロシア国内で力を持つ人物も
ユダヤ人だったりします。
日本とは地理的にも近い国で
影響を及ぼし合う関係ですが、
ロシアで影響力を発揮する
ユダヤ人を今回見て行きましょう。
ロシアの財閥はほとんどユダヤ人
ユダヤ人という観点からロシアを見ると
また新しい見え方が してくるものです。
1990年代エリツィン政権の時代、
ロシアは、 オリガルヒ(新興財閥)
と呼ばれる7人の大資本家が興りました。
ロシアの資本主義化の過程で形成された、
政治的影響力を有する寡頭資本家のことですが、
彼らは
「7人合わせるとロシア
経済の半分を支配している」
と言われるまでになりました。
そしてその中の
ベレゾフスキー、
グシンスキー、
ホドルコフスキー、
フリードマン、
スモレンスキー、
という5人がユダヤ人です。
オリガルヒはエリツィンの
大統領の再選などにも貢献したので、
ロシア政府への影響力は
高まっていきました。
そして彼らの後押しを受けて
セルゲイ・キリエンコや
エブゲニー・プリマコフ
らユダヤ人首相が誕生しました。
また地方行政を成功させて
副首相に抜擢された
アナトリー・チュバイス
もまたユダヤ人です。
旧ソ連体制での国有財産が
いかに民間に移転されていったか?
謎に包まれるところが多いそうですが、
ロシアのユダヤ人の人口は、
全ロシア人口の 0.15%といわれます。
ユダヤ系と言われる人を含めても
わずか3% にもかかわらず、
ロシアで 最も力を持つ大富豪のうち
5人がユダヤ人なのです。
プーチン政権におけるユダヤ人
その財閥オリガルヒも1997年の
アジア金融危機がモスクワに飛び火
したことにより弱体化します。
そして2000年に
プーチンが大統領に就任し、
オリガルヒを徹底して抑圧します。
それによりユダヤ人のベレゾフスキーと
グシンスキーはイギリスに亡命します。
また、
プーチン批判を公言していた
ホドルコフスキーは2004年に
国有財産横領の罪をきせられて
逮捕されました。
このようなプーチン大統領による
ユダヤ人有力者への抑圧を見ていると、
プーチンは反ユダヤの考え方を
持っているようにも思えますが、
そうでもありません。
実はプーチン政権の中には
フラトコフ首相などユダヤ人もいます。
つまりユダヤ人は政権側にも
またそれに対立する側にも
どちらにも存在し、
大きな力を発揮していると言えるのです。
旧ソ連からの大量ユダヤ人移民
ちなみに、
ユダヤ人国家イスラエルでも、
ロシア系ユダヤ人というのは
興味深い現象を起こしています。
イスラエルには、 世界有数の
ハイテク産業を支える科学者、
エンジニアが多くいるわけですが、
そのほとんどは、
ソ連からの移民の頭脳のお陰で、
技術立国は実現したのです。
1989年のソ連からの出国制限緩和と
1991年のソ連崩壊がきっかけで、
268万人いたとされる旧ソ連の
ユダヤ人のうち 約44万人もの
優秀な 医師、科学者、技術者が
イスラエルに移民してきました。
ところが、
旧ソ連出身のユダヤ人は、
宗教としてのユダヤ人の自覚に乏しく、
ユダヤ教の知識をほとんど
持ち合わせていませんでした。
これは長きに渡る共産主義のもと、
ソ連政府の宗教弾圧、民族性抹消政策の
結果です。
ユダヤ人国家の中の非ユダヤ人
70年にイスラエルで改正された
「帰還法」では、 祖父母のうち、
1人がユダヤ人であれば、
誰でも海外からイスラエルに
移住できると定めた法律です。
国際的孤立を深めた70年代の
イスラエルにとって、
人口を増やす事がなにより
優先だったのです。
そこで上記の条件のもと、
非ユダヤ人、キリスト教徒でも
当該人物の配偶者や子供でも
イスラエル移住の権利を認めたわけです。
そこで 「ユダヤ人国家」イスラエルの中に
非ユダヤ人を抱えるという
矛盾が生じました。
もちろん人口増加には繋がったわけですが、
善い人ばかり入国したわけではありません。
こうした移民の中には、
優秀な技術者や科学者がいたものの、
犯罪者やマフィア、ギャングなど
この移民制度を利用し、
中には完全なる非ユダヤ人でも
お金の力で偽造書類で入り込みます。
母国で逮捕されそうなロシアの大物マフィアも
ユダヤ人となり正式な市民権を
得るようになります。
彼らのネットワークは、
売春、麻薬、武器売買、
マネーロンダリングなど
国内社会問題も生み出しているのです。
先ほど紹介したマイヤー・ランスキーは
映画「ゴッドファーザー2」で、 登場した
ユダヤ系マフィアの モデルとされる人物です。
第一次世界大戦の勃発まで
ロシアには世界のユダヤ人の
最大の生活中心地でした。
ユダヤの歴史を振り返ればロシアでの
出来事やその後の動きは重要でしょう。
ユダヤ人財閥とオルガリヒや
旧ソ連からの移民など
国の内外で良い意味でも悪い意味でも
影響力を持つのがロシア系ユダヤ人
なのです。


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